HSPはなぜ生きづらい?6社経験の当事者が語る理由と、仕事がラクになった対処法

HSPはなぜ生きづらい?理由&対処法 6社経験当事者が解説!

まわりは平気そうなのに、どうして自分だけこんなに疲れてしまうんだろう…。

日々の暮らしや仕事のなかで、そんな生きづらさを感じていませんか。

  • 人の気持ちを考えすぎて、気疲れしてしまう
  • 何気ない一言を深読みして、勝手に落ち込んでしまう
  • まわりの空気を感じ取りすぎて、いるだけで消耗する…

このしんどさは、あなたの心が弱いからではなく、HSPという生まれ持った気質が関係しているのかもしれません。

この記事を書いている私(みなも)自身も、6社での勤務や福祉・医療の現場で、人一倍「生きづらいな」と感じてきたHSP当事者です。

ここでは、その体験をまじえながら、HSPが生きづらいと感じる理由と、少しずつラクになっていった対処法をお伝えします。

この記事で分かること

  • HSPが「生きづらい」と感じてしまう理由
  • とくに仕事の場面で消耗しやすい背景
  • 生きづらさが少しラクになった、HSP当事者なりの工夫
  • つらさが限界のときに、大切にしたいこと
目次

そもそもHSPとは?「生きづらい」の正体

HSP女性が膝を抱えて生きづらさを感じているイラスト

生きづらさの理由に入る前に、まずHSPそのものを軽くおさえておきますね。

HSPとは「Highly Sensitive Person」の頭文字をとった言葉で、感受性がとても強く、まわりの刺激を受け取りやすい気質を持った人のことをいいます。

ここで大切なのは、HSPは病気ではなく、生まれ持った気質だということです。

だから「治す」ものではなく、うまく付き合っていくものだと考えられています。

しかもHSPは、5人に1人ほどいるといわれています。

つまり、生きづらさを感じているのは、あなただけではありません。

まずは「気質なんだ」と知るだけでも、少しラクになりますよ

HSPには、次のような特徴があるとされています。

  • 物事を深く考えて処理する
  • 刺激を受け取りやすく、疲れやすい
  • 人の気持ちに敏感で、共感しやすい
  • 音や光など、ささいな変化によく気づく

こうした感じやすさがあるからこそ、日常のいろいろな場面で「生きづらいな」とつながってしまうことがあるのです。

HSPが生きづらいと感じる5つの理由【当事者の実感】

職場で気を使いすぎて緊張している繊細な女性のイラスト

ここからは、HSPが生きづらいと感じやすい理由を5つに分けてお話しします。

どれも、私自身が「まさにこれだ…」と感じてきたものです。

生きづらいと感じる5つの理由

  1. 人の気持ちを考えすぎて、気疲れしてしまう
  2. 何気ない言葉を深読みして、勝手に傷ついてしまう
  3. 刺激に敏感で、小さなことにも一喜一憂してしまう
  4. 「気にしすぎ」と言われ、繊細さが理解されにくい
  5. 同調圧力や忖度の空気に、人一倍しんどくなる

理由① 人の気持ちを考えすぎて、気疲れしてしまう

HSPは、相手の気持ちを先回りして考えてしまう傾向があります。

私の場合、会社で誰かに注意や指摘をしないといけないとき、これがとくにつらく出ていました。

相手を傷つけないように気を使って、柔らかく丁寧に伝えたつもりでも、肝心の内容が相手にピンと来ていないこともあります。

そのたびに「もっとズバッと言えたらいいのにな」と、気を使いすぎる自分に疲れてしまっていました。

気を使いすぎて、それだけで気疲れしてしまうんですよね…

このように、気づかいが空回りして、心だけがすり減っていく感覚は、HSPの生きづらさの代表的なものだと思います。

理由② 何気ない言葉を深読みして、勝手に傷ついてしまう

HSPは、言葉のうらにある感情まで受け取ろうとしてしまいます。

相手から言われた何気ない一言を、あれこれ解釈して深読みし、勝手に落ち込んでしまうことがよくありました。

さらに、自分の発言についても、あとから不安になってビクビクしてしまうのです。

「さっきの言い方、気を悪くさせなかったかな」
「私、何かしてしまったかな」

だれかに責められたわけでもないのに、自分の中だけで傷ついて疲れてしまうのは、とても生きづらいものでした。

理由③ 刺激に敏感で、小さなことにも一喜一憂してしまう

HSPは、身のまわりで起こる出来事ひとつひとつの刺激を、強く受け取ってしまいます。

たとえば、少し責任のあるプロジェクトを任されたとき。

まわりは意外と気楽にかまえているのに、私の頭のなかは、こんなふうにぐるぐる回り続けていました。

「こうなったらどうしよう」
「B案も考えておかなきゃ」
「ほかに見落としはないかな」

こうして小さなことにも一喜一憂し、焦りや不安に人一倍さいなまれてしまうのも、生きづらさにつながっていました。

理由④ 「気にしすぎ」と言われ、繊細さが理解されにくい

HSPの繊細さは、まわりにはなかなか伝わりません。

私も「気にしすぎだよ」「考えすぎ」と言われて、モヤッとした経験があります。

相手を大切に思って、一生懸命に考え抜いたことを否定されたようで、傷つきました。

こちらの気づかいが汲み取ってもらえなかったんだな…と、悲しくなって落ち込んだこともあります。

丁寧にしたい気持ちが伝わらないと、しゅんとしてしまいます…

この理解されにくさも、HSPが生きづらさを深めてしまう理由のひとつです。

理由⑤ 同調圧力や忖度の空気に、人一倍しんどくなる

HSPは、その場の空気を敏感に感じ取ってしまいます。

だから、忖度の文化があったり同調圧力が強かったりする環境では、いるだけで消耗してしまいます。

本来は正しくないだろうと感じることでも、暗黙の了解で従わなければいけない。

そんな空気のなかにいると、仕事を始める前からぐったりしてしまうこともありました。

とくに「仕事」で生きづらさが出やすい理由【みなもの体験談】

同僚が叱られている場面のそばで胸がドキドキしている繊細な女性のイラスト

ここまでの5つの理由は、とくに仕事の場面で強く出やすいと感じています。

私は6社で働いてきましたが、そのなかでいちばんつらかったのは、医療系の職場でのパワハラでした。

私は強く言い返さないタイプです。

そのことをいいことに、ストレスのはけ口にされたり、なめられたりして、それがとても生きづらかったのを覚えています。

また、誰かがきつく言われている場面も苦手でした。

自分が言われているわけではないのに、近くにいるだけで胸がドキドキして、肩に力が入り、呼吸が浅くなってぐったりしてしまう。

そばで誰かが怒られているだけで、息が浅くなってしまって…

近くに機嫌の悪い人がいると「私、何かしたかな」と過去の言動を思い出し、どう接したらいいか考えすぎて、それだけで頭が疲れていました。

しかもHSPは、仕事が終わっても疲れがなかなか抜けにくいところがあります。

この回復の遅さも、働くうえでの生きづらさになっていました。

HSPが仕事で疲れてしまう原因は、こちらの記事でもくわしくお話ししています。

生きづらさが少しラクになった5つの対処法

まわりの機嫌に振り回されず心に線を引いて穏やかに過ごすHSP女性のイラスト

ここからは、私自身が試してみて「少しラクになったな」と感じた工夫を5つお伝えします。

どれも、特別な才能がなくてもできることばかりです。

ラクになった5つの対処法

  1. どう見ても劣悪な環境なら、我慢せず環境を変える
  2. 苦手な人とは、無理に近づかず「関わり方」を工夫する
  3. 「相手の機嫌は相手のもの」と線を引く
  4. 体の力を抜く時間とルーティンで、消耗を減らす
  5. 「全員に好かれなくていい」と考える

対処法① どう見ても劣悪な環境なら、我慢せず環境を変える

まず大きかったのは、環境そのものを変えたことです。

日常的にパワハラがある、社員どうしもギスギスしている、陰口や極端な忖度が当たり前になっている。

そんなふうに、どう見ても環境が劣悪な場合は、思いきって転職を選びました。

結果として、転職してほんとうに正解だったと感じています。

環境を変えたら、心がふっと軽くなりましたよ

昔は「大変な環境でも我慢して働くのが仕事だ」と思っていました。

でも今は、人間関係の嫌がらせに耐える必要なんて1ミリもないと思っています。

働く環境を選ぶ権利は、自分にもあるのです。

だから耐えるよりも、自分らしく働ける場所を、積極的に見つけにいっていいのだと考えるようになりました。

どんな職場が自分に合わないかを知っておくと、環境選びの失敗を減らせます。

対処法② 苦手な人とは、無理に近づかず「関わり方」を工夫する

環境ごと変えなくても、一部の苦手な人とだけ合わない、という場合もあります。

そんなときは、なるべく直接関わらなくてもいいように工夫していました。

苦手な人との関わり方の工夫

  • 対面ではなく、メールやチャットでやり取りする
  • 分からないことは、ほかの知っている社員に聞く
  • フリーアドレスの職場では、なるべく離れた席を選ぶ
  • 機嫌が悪くなりやすい時間を避け、昼食後などに話しかける

こうして関わり方を少しずらすだけでも、消耗はぐっと減らせます。

職場の苦手な人との付き合い方は、こちらでもまとめています。

対処法③ 「相手の機嫌は相手のもの」と線を引く

考え方の面で大きかったのが、この一つです。

以前の私は、機嫌の悪い人がいると「私がなんとかしなきゃ」と思ってしまっていました。

でも、相手の機嫌は、相手が自分でとるもの。

相手の機嫌は、相手が自分でとるもの。
私が取りにいく必要はない

相手の機嫌まで、背負わなくて大丈夫ですよ

そう考えるようになってから、心のなかに1本の線を引けて、まわりの感情に振り回されにくくなりました。

対処法④ 体の力を抜く時間とルーティンで、消耗を減らす

HSPは、気づかないうちに呼吸が浅くなり、体がガチガチにこわばりやすいところがあります。

私は、マインドフルネスの時間をとって、意識して体の力を抜くようにしていました。

あわせて、朝や帰宅後の動きをルーティンにして、余計な思考や迷いが生まれないようにしていました。

考えなくていい部分をあらかじめ決めておくと、会社で多少疲れていても動けるようになっていきます。

対処法⑤ 「全員に好かれなくていい」と考える

最後は、人間関係そのものへの考え方です。

たとえば会社に50人いたとして、その全員に好かれることは、まず無理です。

そして自分も、その50人全員を好きにはなれないと思います。

だとしたら、合わない人がいるのは、当たり前

無理に仲良くなろうとしたり、愛想を振りまいたりしなくてもいいのです。

そう思えるようになってから、人付き合いがずいぶんラクになりました。

つらさが限界かも…と思ったら、抱え込まないで

夜眠れずに不安を考え込んでいる女性のイラスト

ここまで対処法をお伝えしてきましたが、工夫だけでは追いつかないほどつらいときもあります。

たとえば、次のような状態が続いているときは、少し立ち止まってほしいサインです。

  • よく眠れない日が続いている
  • 食欲がわかない
  • 気分の落ち込みが、2週間以上も抜けない
  • 消えてしまいたいような気持ちになる

こうしたときは、あなたの心が、だいぶ頑張りすぎているのかもしれません。

生きづらさは、決して一人で抱えなければいけないものではありません。

つらさが強いときは、心療内科やカウンセリングなど、専門家に頼ることも大切な選択肢です。

つらいときは、どうか一人で抱え込まないでくださいね

「これくらいで相談していいのかな」と思う必要はありません。早めに頼ることは、弱さではなく、自分を守る力です。

まとめ|生きづらさは「気質の理解」と「環境選び」でラクにできる

自分に合う環境で晴れやかに歩くHSP女性のイラスト

最後に、この記事のポイントを振り返ります。

HSPが生きづらいと感じるのは、心が弱いからではなく、感じやすい気質を持っているからです。

とくに仕事の場面では、その繊細さが強く出やすくなります。

でも、気質を理解し、自分に合う環境や関わり方を選んでいくことで、生きづらさは少しずつラクにしていけます。

生きづらさをラクにするヒント
  • HSPは「気質」だと理解し、自分を責めない
  • 劣悪な環境なら、我慢せず変えていい
  • 苦手な人とは、関わり方を工夫して距離をとる
  • 相手の機嫌を背負わず、全員に好かれなくていいと考える

最後に、かつての私と同じように生きづらさを感じているあなたへ、伝えたい言葉があります。

相手を変えるのは難しくても、
自分の行動を変えるのは、ずっと簡単にできる

もし今の生きづらさが、自分が離れたり環境を変えたりすることで良くなるものなら、我慢してそこにとどまり続けないでほしいのです。

あなたらしくいられる場所は、きっと見つかりますよ

HSPの働き方や仕事の悩みへの向き合い方は、こちらでまとめて紹介しています。

HSPの生きづらさに関するよくある質問(FAQ)

HSPは治るものですか?

HSPは病気ではなく生まれ持った気質なので、「治す」という考え方はしません。ただ、気質を理解して環境や付き合い方を工夫することで、HSPの生きづらさをやわらげていくことは十分にできます。

HSPで生きづらいのは、ただの甘えではないですか?

甘えではありません。HSPは感受性が強く、刺激を受け取りやすい気質によるものです。生きづらさを感じても、自分を責める必要はありません。

HSPかどうか、どこで分かりますか?

セルフチェックである程度の傾向は分かります。ただしHSPは診断名がつくものではないため、つらさが強い場合は心療内科などの専門家に相談すると安心です。

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この記事を書いた人

はじめまして、当ブログを運営している「みなも」です。

HSP気質を持つ会社員として、日々の生活や仕事のなかで感じる生きづらさと向き合いながら過ごしています。

このブログでは、HSPとして感じたこと、気づき、生き方のヒントなどを発信しています。

「今日より、明日がほんのり明るくなりますように」――そんな願いを込めて書いています。

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