「仕事を終えて帰っても、なぜか全然休めた気がしない…」
「休日も会社のことが頭から離れず、気づけば疲れが取れない…」
「普通のストレス発散方法では、かえってぐったりしてしまう…」
こんな悩みを抱えているHSPさんも多いのではないでしょうか。
HSPは、人よりも刺激や人間関係の影響を受けやすい気質を持っています。
そのため、会社や職場での小さな出来事でもストレスが溜まりやすく、休みの日にうまくリフレッシュできないことも少なくありません。
この記事では、HSPが仕事の疲れをやさしく癒すための休み方についてご紹介します。
家の中でできる方法、外での過ごし方、そしてHSP特有の注意したいポイントまでまとめました。
なぜHSPは会社で疲れやすいの?|ストレスの原因を解説

HSP(Highly Sensitive Person)は、環境からの刺激を強く受けやすい気質を持っています。
そのため、普通の人にとってはささいなことでも、HSPにとっては心身の負担になりやすいのです。
ここでは、特に会社や仕事の場面において、HSPがストレスを溜めやすい4つの原因を見ていきましょう。
- 刺激が多すぎるオフィス環境
- 人間関係の気遣い
- 情報過多による頭の疲れ
- 完璧主義になりやすい考え方
音や人の気配など刺激が多すぎるオフィス環境
オフィスでは電話の呼び出し音、コピー機の作動音、会話や足音など、さまざまな音や人の動きが絶え間なくありますよね。
多くの人にとっては気にならないレベルの刺激でも、HSPにとっては無意識のうちに疲れを蓄積させる原因になります。
実際に、HSPは刺激に過敏ということがエレイン・N・アーロンさんの著書でも言及されており、外部刺激に反応しやすいことで知られています。
些細なことにもすぐ気づき、しかもそれが複雑な状況で(覚えることが多い)、刺激が強く(騒がしい、乱雑など)、長時間(二時間の通勤)つづくとしたら、当然のように、処理する情報が多すぎて疲れてしまうだろう。
出典:書籍「敏感すぎる私の活かし方」(エレイン・N・アーロン著)
- 周囲の雑音で集中力が途切れる
- 近くで同僚が話しているだけで落ち着かない
- 些細な動きや視線にも神経を使ってしまう
といった状態が起きやすく、気づかないうちに心身が疲れてしまうのです。
人間関係の気遣いでエネルギーを消耗する
職場では、上司や同僚との会話、会議での発言、ちょっとした雑談まで、常に人間関係が関わってきますよね。
HSPは相手の表情や声のトーンに敏感なため、「今の発言で相手を傷つけていないかな」「雰囲気が悪くなっていないかな」など、相手や自分の言動を深く気にしてしまいがちです。
- 会議や打ち合わせの後どっと疲れる
- 飲み会など長時間の人付き合いでエネルギーを消耗する
- 気を使いすぎて、自分の意見が言えなくなる
といった状態に陥りやすいのです。
研究でも周囲の気分に影響を受けやすいことがわかっています。
「HSPは共感力が高いがゆえ、ほかの人たちの気持ちを敏感に感じ取り、それに左右されます。相手の苦しみをひとごとと捉える事ができず、家に帰ってからも仕事のことが頭から離れません。」
出典:鈍感な世界に生きる敏感な人たち(イルセ・サン著)
気配りができる人と評価されると嬉しい反面、その裏で本人は大きなエネルギーを消耗しているのが現実です。
情報過多による頭の疲れ

仕事をしていると、メールやチャットツール、会議の資料、さらにはSNSやニュースなど、毎日大量の情報に触れますよね。
HSPはその情報を表面的に受け流すのではなく、深く処理しようとする傾向があるため、頭がいっぱいになりやすいのです。
- 仕事中に集中力が途切れやすい
- 情報を抱え込みすぎて、考えがまとまらなくなる
- 仕事が終わった後も頭が休まらない
といった疲れが積み重なってしまいます。
こうした状況を避けるためには、
- 一度に複数のタスクを抱え込まない
- 情報の優先度を決めて整理する
- ニュースやSNSのチェック時間を意識的に制限する
といった工夫が効果的です。
頭を空っぽにする時間を意識して作ることが、HSPにとっては大切な休息になるのです。
完璧主義になりやすい
HSPは細かい部分にまで気がつくため、仕事でも「もっと丁寧に」「ミスを絶対にしないように」と意識しすぎてしまうことがあります。
この傾向は一見プラスにも働きますが、必要以上に自分を追い込み、ストレスを増やす原因にもなってしまいます。
- 小さなミスでも「大きな失敗」と感じて落ち込む
- 仕事を任されると責任を抱え込みすぎる
- 「完璧にできないなら意味がない」と極端に考えてしまう
といったパターンに陥りやすいのです。
イルセ・サン氏の著書の中でも、HSPは「とても慎重で、危機管理能力が高い」と述べられています。
これは強みでもありますが、常に仕事で神経を張っていることで疲れやすいデメリットもあります。
仕事に疲れやすいHSP向け!自宅でできる休み方

仕事で神経をすり減らしやすいHSPさんにとって、自宅での休み時間はエネルギーを回復する大切な場です。
ただ、「休んでいるのに頭の中が仕事でいっぱい」「ベッドに横になっても心が落ち着かない」と感じることもありますよね。
ここからは、HSPさんが仕事終わりや休日に取り入れやすい家の中でできる休み方をご紹介します。
- 質の良い睡眠で心身をリセット
- 趣味や好きなことに没頭する
- 湯船にしっかり浸かる
- リラックスできる音楽で気持ちをゆるめる
- 寝る前に「良かったこと」を3つだけ書く
質の良い睡眠で心身をリセット
仕事での疲れを癒すうえで、まず大切なのは質の良い睡眠です。
HSPさんは日中に受けた刺激や情報を処理し続けてしまう傾向があり、ベッドに入っても頭がぐるぐる回って眠れない…ということも少なくありません。
そのため、睡眠の「時間」よりも「質」を意識することがポイントです。
- 寝る前にスマホやパソコンからのブルーライトを避ける
- リラックスできる音楽やアロマを取り入れる
- 照明を落として、入眠しやすい暗さをつくる
といった工夫が役立ちます。
また、厚生労働省の資料によると、日本人の約2割が慢性的な不眠に悩んでいると言われています。
国の調査では5人に1人が睡眠による十分な休息を取れていないと感じていて、多くの人が睡眠に関する悩みを抱えています。
出典:「【Q&A】日本人は睡眠不足?睡眠障害ってなに?専門家に聞く」NHK ニュース
特に働く世代は睡眠不足がパフォーマンス低下につながりやすいため、眠ること自体が仕事の成果につながるという意識を持つと、睡眠を肯定的に捉えられますね。
一日の終わりにしっかり睡眠をとることで、心も体もリセットされ、翌日の仕事にも前向きに取り組めるようになります。
趣味や好きなことに没頭する

仕事で気を張りつめている時間が長いHSPさんにとって、自分だけの世界に没頭できる時間は大切なリフレッシュになります。
好きなことをしているときは「やらなければならない」というプレッシャーから解放され、自然と心がほぐれていきます。
- 料理やお菓子づくりで達成感を味わう
- 絵やハンドメイドなどの創作活動に集中する
- 読書や映画鑑賞で物語に入り込む
など、五感を心地よく刺激する趣味はストレス発散につながります。
心理学的にも、「フロー体験(時間を忘れるほど没頭する状態)」は幸福感を高めることがわかっています。
「フロー状態」は、目の前の課題に深く没入し、時間を忘れるほど集中した状態のことです。この状態に入ることで、仕事の生産性や創造性が向上し、ストレスも軽減されるため、個人のモチベーションや成長を促すこともできます。
出典:『モチベーションを高める「フロー状態」のつくり方』一般社団法人日本能率協会
特にHSPさんは感受性が豊かなので、好きなことに集中する時間を持つとエネルギーが充電されやすいのです。
大切なのは、「上手にやろう」「人に見せられる作品を作ろう」と思うのではなく、自分のためだけに楽しむことです!
誰に評価されるわけでもない安心感の中で、ゆるゆる~っと心を癒やしましょう。
湯船にしっかり浸かる
一日の仕事で張りつめた心と体をほぐすのに効果的なのが、湯船にゆっくり浸かることです。
シャワーだけで済ませてしまう人も多いですが、ぬるめのお湯に浸かることで副交感神経が優位になり、自然とリラックスできます。
38~40度のぬるい湯は、副交感神経を刺激することでリラックス作用をもたらしてくれるので、疲れをとるにはぬるめのお湯の方がおすすめ。
出典:大正製薬「入浴で疲労回復 湯船につかる効果」<監修>健康情報誌『セルフドクター』編集室
ぬるめのお湯で20分程度の入浴が、体に負担が少なく、全身がくまなく温まる入浴法なのです。
アロマオイルや入浴剤を取り入れれば、香りのリラックス効果もプラスされます。
お風呂の時間を一日の疲れを癒すリセット習慣として取り入れることで、翌日の仕事にもスムーズに切り替えられるようになりますね。

私はゆずの香りの入浴剤がお気に入りです!
リラックスできる音楽で気持ちをゆるめる


一日の仕事で緊張した心を解きほぐすには、音楽の力を借りるのもおすすめです。
HSPさんは音やリズムに敏感なので、落ち着ける音楽を選ぶことで心身が自然とリラックスしやすくなります。
昭和音楽大学客員教授の小林修三先生によると、特にクラシックは副交感神経を優位にし、緊張をほどく助けになるそうです。
モーツァルトをはじめとしたクラシック音楽は、まさに大脳辺縁系への心地よい刺激になります。穏やかなクラシック音楽を聴くと、大脳辺縁系が心地よく刺激され、迷走神経が活性化して心身が整うとともに、幸せホルモンも分泌され、不安やストレスの解消へとつながり、免疫力もアップするというわけです。
出典:『「音楽は人を救う」の科学的根拠とは? モーツァルトをすすめる7つの理由』PHP online
とはいえ音楽の好みは人それぞれなので、まずはあなたが心地よいと感じる選曲でリラックスしましょう♪
- カフェのBGMのようなジャズ
- 自然音(川のせせらぎ、雨音、焚き火)
- 歌詞のないインストゥルメンタル
など、気分に合わせて使い分けると効果的です。
個人的には、音との距離が近いイヤホンよりも、スピーカーを使って小さめの音量で聴く方が、部屋全体の空気が和らぐ感じがして好きですね。
寝る前に「良かったこと」を3つだけ書く
寝る前に翌日の仕事やネガティブなことを考えて、不安になってしまうHSPさんはいませんか?
そんなときにおすすめなのが、「スリー・グッド・シングス」という方法です。
精神科医の樺沢紫苑先生も「ポジティブ日記」という同様の方法をおすすめしており、前向きな思考を保って眠りにつくことができます。
やり方は簡単!寝る前にその日あった良かったことを3つ書き出すだけです。
- 今日は推し活が充実した
- 好みのカフェを見つけてワクワクした
- 午後の読書がはかどって嬉しかった
など、楽しかった出来事や感情を書いてみましょう。
簡単な箇条書きで十分ですし、誰かに見せる必要もありません。
\ 心理カウンセラー・ラッキーさんの説明が分かりやすかったです! /
HSPさんは、日々の出来事を深く受け取りやすいぶん、ネガティブな感情も人一倍たくさん抱えがちです。
ペンを動かしながら、「あ、ちゃんといいこともあったんだなぁ」とポジティブな面に気づくだけでも、穏やかな気持ちで眠ることができますよ。









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